♪ 指導法研究会 ♪


リズム感のある体

U先生のオリジナル曲のベース
U先生のオリジナル曲のベース

 指導法研究会の折、先月のO先生に続いて、U先生が「アレンジステージ〔指導者による編曲のコンクール〕」の作品を2曲、披露してくださいました。

 

 1曲目は、エレクトーンの入門レベルの曲「かるがもスキップ」を9~8級用にアレンジした「KARUGAMO SWING」。

 「スキップ」の方ではかわいい子ガモちゃんだったのが、バーボンのグラスを傾けてるオッサンになったー!と思ったら、一転、ビッグバンドが登場して、にぎやかなショーのように。リズムもおしゃれで、かっこよいアレンジでした。

 

 2曲目は、なんとオリジナル曲!一からご自分で作曲した作品です。

 16ビートのフレーズを奏でていたベースが、途中から4ビートに変わるところがステキ。ご自分でドラムも演奏できるU先生ですから、ハウスミュージックっぽいリズムも洗練されていて、疾走感がかっこよかったです。

 おしゃれなコード進行は、藤井風さんの「きらり」から拝借したそう。

 

 家に帰ってから、「きらり」のミュージックビデオを視聴しました。

 藤井風さんは、シンガーソングライターと認識していましたが、ダンスもお上手。こういう動きができる体を持っているから、歌にもリズム感が出てくるのかなあ、と思いました。

 

 先日のレッスンで、アーティキュレーション〔スタッカートやスラー、テヌートなど〕の感覚を身に着けてもらおうと、スタッカートのフレーズを歌いながら軽やかにステップを披露、したつもりだったのですが、生徒さん曰はく、「にわとり」。無意識に動かしていた手が、羽をバタバタさせているように見えたらしいです。

 U先生の作品のようなおしゃれなビートの曲を弾くには、体の動きから変えなくてはいけないかも、と肩を落としました。

※ ご参考までに、「アレンジステージ」に関するブログです。

  → 「細部を磨こう!」


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細部を磨こう!

赤〇の弾き方がポイントの「たのしい夜」(O先生編曲)
赤〇の弾き方がポイントの「たのしい夜」(O先生編曲)

 毎年、jetでは「アレンジステージ」と言って、指導者による編曲のコンクールが開催されています。そこで、旧千里支部のリーダーのO先生が、参加者を募るべく、ご自身の作品を披露してくださいました。指導法研究会の折のことです。

 

 曲は、「たのしい夜」。

 おだやかな弦楽四重奏や、ベビーベッドのメリー(おもちゃがくるくる回るオルゴール)のような感じ、おもちゃがにぎやかに動き出したようなピッコロのオブリガード付きマーチなどなど、場面が次々に変わっていくすてきなアレンジです。

 

 一緒に聴いていたH先生が、「テーマの伴奏がすてき!」と感動していました。

 テーマの伴奏は、子守歌風。2分の2拍子の曲ですが、ベースが2拍目の裏にも入るので、ゆーうらりん、ゆーうらりん、と揺れる感じです。内声では、ハープがスタッカートで軽やかに動いています。

 O先生は、なんばjet会長のT先生によるレッスンで、そのハープの4分音符の弾き方をさんざん指導されたそうです。

 すごく細かいところですが、T先生のお眼鏡にかなうよう弾き方になったからこそ、H先生の心を動かす伴奏になったのだろうなあ、と思いました。

 

 昨年のショパン国際ピアノコンクールの演奏動画を視聴した時も思ったのですが、上手な人たちの演奏の中でも、ハーモニーのバランスが絶妙だったり(A)、リズムがめちゃくちゃ楽しかったり(B)、音色が極上の心地よさだったり(C)、聴衆を夢中にさせる演奏というのは、本当に小さな細かいところを磨きに磨いて、その大切にした一音一音を積み重ねた結果なのでしょうね。

 

 残念ながら、アレンジをしよう!という気持ちは湧いてきませんでしたが、演奏に磨きをかけなければ!という気持ちは十二分に湧いてきました。

 

 

※ 私見ですが、

(A)ハーモニー:古海行子さん、Bruce (Xiaoyu) Liuさん

(B)リズム:Piotr Alexewiczさん、Martín García Garcíaさん

(C)音色:Hao Raoさん、Alexander Gadjievさん、Nikolay Khozyainovさん

 

 他にも、小林愛実さん、Hyuk Leeさん、J J Jun Li Buiさん、反田恭平さん、進藤実夢さん、Su Yeon Kimさん、Szu-Yu Suさんの演奏が好きです。まだ聴いていらっしゃらない方は、ぜひご視聴ください。→ショパン国際ピアノコンクールのサイトへ 

 

 

※ ご参考までに、ショパン国際ピアノコンクールの話題が出てくるブログです。

  → 「ヤマハ音楽教室の理念って?」

  → 「ピアノを続けるには」

 

※ ご参考までに、「アレンジステージ」に関するブログです。

  → 「リズム感のある体」


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スケールを聴こう

レベルチェックポイントの表の一部(H先生・作)
レベルチェックポイントの表の一部(H先生・作)

 指導法研究会で作成したレベルチェックシートは、生徒さんの演奏技能や音楽知識の習得レベルに応じてシールを貼っていくものです。

 H先生が、これに、指導者用のチェックポイントをまとめて表にしてくださいました。

 

 たとえば、スケールなら、チェックシートでは、「ハ長調」、「4オクターブ」、「8分音符の速さ」、といった項目があり、弾けたらシール、という具合。

 対して、チェックポイントでは、「指くぐり・指ごえ」、「音色(ボタンで選ぶオンショクではなくて、弾き方で変わるネイロ)」、「リズム」、「丁寧さ」、「運指」、「テンポ」、「正確性」、「調の理解」とチェックすべき項目がずらり。確かにどれも大切なポイントです。

 

 実は、スケールの指導では、エレクトーンのリズムをズンチャズンチャ鳴らしながら弾かせて、「こんなテンポで弾けた!やったね!」みたいに、速さに目が向いておりました。速く弾けると楽しいし、テンポが数字で見えるから達成感もありますよね。

 でも、今回のH先生・作のチェックポイントを拝見して、スケールをただの指の運動にしてしまうのはもったいないな、と思いました。

 「音色」、「丁寧さ」を追求するということは、自分の音をよく聴くということ。いろいろな調でスケールの練習をする度に、「音色」、「丁寧さ」を意識させれば、よく聴くことが自然と身に着くのではないでしょうか。

 

 生徒さんに「音色」、「丁寧さ」を意識させれるには、それ相応のお手本を示さないといけません。

 まずは、自分がチェックポイントを二重丸でクリアできるレベルでスケールを弾けるように、こっそり練習しておこうと思います。

 

 

 

※ ご参考までに、「レベルチェックシート」に関するブログです。

  → 「レベルチェックシートづくり」

  → 「チェックシートの活用」

  → 「チェックシート1年目の感想」

 

※ ご参考までに、スケールに関するブログです。

  → 「陽気な短調」


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オンラインの外の世界

坂井知寿さんの「水族館」の演奏が聴けるYoutube
坂井知寿さんの「水族館」の演奏が聴けるYoutube

 昨年の2月以来、足を運ぶことのなかった千里中央のヤマハ音楽教室へ行ってまいりました。先月まではオンラインで参加していた指導法研究会の集まりのためです。

 

 本題の指導目標のための取り組みの経過報告の前に、雑談タイム。

 

 まず、Youtubeでライブ配信されている第18回ショパン国際ピアノコンクールのお話。

 「右側のダンパーペダルはもちろんのこと、左側のソフトペダルも、細かく細かく踏みかえてるの!」とO先生。きっと、出場者のみなさんは、妥協せず、理想の音色を追及していらっしゃるのでしょうね。

 

 次に、今度の支部配信セミナーの講師坂井知寿さんのYoutubeチャンネルについて。

 サン=サーンスの組曲『動物の謝肉祭』より「水族館」の演奏などを聴き、「我が家にあるのと同じエレクトーンでこんな音が出るなんて!」と研究会メンバーのテンションが上がりました。

 

 それから、アレンジステージ(エレクトーン指導者がその資質と能力向上のために参加する編曲のコンクール)の作品をU先生が披露してくださいました。

 曲名は「Groovin' Edelweiss」。やさしい3拍子の「エーデルワイス」が、ファンク・ミュージックに変身。最近バンド活動を始めた小学5年生の生徒さん用にアレンジしたそうです。

 16分音符のリズムやシンコペーションなど、メロディが難しいところは伴奏がシンプルだったり、節目でまるまる1小節休めるところを作ったりしているので、かっこ良く聞こえるのに難易度は低くなっています。「生徒さんへの愛があふれてる~」と感嘆の声が上がりました。

 

 そうこうして、研究会も終わり、その帰りのこと。

 7階の教室からの下りエレベーターの中は無言。コロナ以前はあれこれおしゃべりしていましたが、電車もバスも「黙乗」ですものね。

 

 新しい生活様式に寂しさを感じることもありましたが、久々の千里中央行きで、トリミングされたオンラインの世界から脱出できたような気分になりました。


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 2021年のブログ 

無観客でない発表会

「池の雨」は、いろいろな楽譜や動画が配信されています
「池の雨」は、いろいろな楽譜や動画が配信されています

 7月の指導法研究会では、U先生から、ホールでの発表会が無事終わりました、と報告がありました。

 今回の発表会は、毎回合同で発表会を開催しているN先生が録画発表会(※文末)に切り替えたため、U先生の教室単独の発表会だったそう。

 

 ゴールデンウィーク前からの緊急事態宣言が、6月20日まで延長されたので、関係各所とやり取りの上、元々予定していた日から一週間、延期することに。

 宣言がさらに延長したり、感染状況の悪化も考えられるので、無観客での開催や録画発表会の準備もし、観客を入れる場合は、事前に連絡先を聞いた招待客のみとする、など入念な下準備をしたそう。

 

 毎回、フィナーレは全員で歌うそうですが、今回は、おのおの1.5メートルの距離を保った状態で並び、リコーダーと鍵盤ハーモニカ、エレクトーン、ピアノによるアンサンブルをしたそう。 

 その動画を見せてもらいました。

 

 観客席から生徒さんがぞろぞろとステージへ。事前に配置の見取り図を渡してあり、ステージ上の立ち位置には名前のシールも貼ってあるので、みんなスムーズに並びます。

 マスクを取って楽器を構えると、司会のアナウンスが入り、演奏スタート。

 曲は「池の雨」。

 ドレミファソ―ラファ、ミ、レ、ド。

 ヤマハの生徒さんにはおなじみの、習いたての頃に歌った曲です。

 レッスン中は、本番ぎりぎりまで音を出さずに練習し、当日のリハーサルもなし。ほぼぶっつけ本番だったそうですが、シンプルなメロディと衒いのないアレンジで、心が洗われるような演奏でした。

 

 このような時期に、ホールで、お客さんの前で、教室の仲間と一緒に、発表できたこと。生徒さんたちにとって、素晴らしい経験になったことと思います。

 企画立案し、感染リスクを減らす数々の手段を講じ、手抜かりなく実現させたU先生に拍手!

 

 

※ご参考までに、他の先生ですが、録画発表会の記事はこちら

 → S先生の録画発表会「発表会 on You tube」


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大人も楽典

バッハの「プレリュード」。矢印がドミナントからトニックへの強進行
バッハの「プレリュード」。矢印がドミナントからトニックへの強進行

 指導法研究会は、引き続き、「各自で研究テーマを決め、継続して指導を実践しながらその結果をみて試行錯誤していこう」の方針で活動中。新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が発令中なので、zoom会議で各自の研究テーマの進捗状況が報告されました。

 

 N先生からは、新入会された大人の初心者の方の指導についての報告がありました。月2回のレッスンの、1回目は楽典〔音楽の知識〕を中心に、2回目は曲を中心に、というスタイルで、楽しく通ってきてくれているそうです。

 楽典:曲の比率が1:1なんですね。

 

 うちの教室の場合は、大人の方のレッスンでは、楽典:曲の比率が1:9くらいでしょうか。弾きたい曲を弾けるようにすることがメインで、楽典は、演奏に必要な最低限の部分しか伝えていませんでした。

 なので、楽典を学ぶ意義について考えました。

 

 私事ですが、以前、バッハの「プレリュード(平均律 第1巻 第1番 ハ長調)」の暗譜に手こずっていた時、和音記号を書き込んで、ハーモニーの流れを把握したら、すぐに覚えられた経験があります。ハーモニー進行のルールと、音のスムーズな流れを考えたら、一番自然な方へと展開しているからです。

 しかも、ハーモニーの流れを意識したら、自然な抑揚もついて、より心地よく演奏できるようにもなりました。

 

 楽譜に従って漫然と弾くのではなく、ドミナント〔ハーモニーをその機能で分類した呼び名で、属和音のこと〕からトニック〔同じく、主和音のこと〕への流れだけでも把握して弾けたら、より生き生きとした演奏ができるかもしれません。

 大人の生徒さんにも、カデンツに親しんでもらったり、生徒さんの様子を見ながら、楽典の割合を増やしていこうと思いました。


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新年度の研究テーマ

京都駅ビルのピアノの横の掲示文
京都駅ビルのピアノの横の掲示文

 今年度の指導法研究会の活動方針は、「各自で研究テーマを決め、継続して指導を実践しながらその結果をみて試行錯誤していこう」です。

  「移調奏を取り入れることで音楽力アップ!」とか、「譜読みができるようにする」とか、「即興演奏にチャレンジ」等々、みなさん、いろいろな研究テーマを決めています。

 

 興味深かったのは、H先生の「レベルチェックシートの活用」。今までは、弾ける/弾けない、わかる/わからない、と2項対立的なチェックだったのをフィギュアスケートの採点項目の「出来栄え点」などのように、より細かくチェックする、とおっしゃっていました。

   

 わたしも、スケールやカデンツは、弾ける/弾けないだけでチェックしていました。でも、それでは、単なる「型」通りに指を動かしているにすぎません。

 ですから、「型」としてスケールやカデンツを弾けるようになったら、楽曲の中でそれらを弾き、表情のある「音楽」として演奏できるように指導していきたいと考えを改めさせられました。

 

 研究会の中で、M先生から「生徒が京都駅ビルのストリート・ピアノを弾いた動画を送ってくれました」と朗報が。

 『鬼滅の刃』の曲を弾くと、とても上達して、人前でも臆することなく弾けるようになったそうです。

 「弾きたい!」と情熱を傾けられる曲を増やしてあげるのが、指導者の一番の役目なのでしょうね。


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一筋縄ではいかない子

しっとりした「オーラ・リー」に合わせてラジオ体操を始める生徒もいます
しっとりした「オーラ・リー」に合わせてラジオ体操を始める生徒もいます

 今月の研究会では、一筋縄ではいかない子の指導についてお話が出ました。

 

 M先生のところの幼稚園児の生徒さんは、一度演奏を間違えると、もうその続きを聴かせてくれないそうです。できない姿を先生に見せないようにして、何でも自宅でできるようにして、また翌週のレッスンに来る、という完璧主義者なのだそう。

 S先生のところの5年生の生徒さんは、よくできているからと一段高いレベルのことを要求するとふざけ始めて、なかなか新しいことにチャレンジしようとしないそう。

 

 「練習中の曲から離れてみるのはどう?」と、O先生。つまずいたところを別の曲や聴奏でドリル的に練習したり、簡単な楽譜で初見演奏をしたり、楽器からも離れて、指のトレーニングをしたり、振り付きで歌を歌ったり、などなど、他の先生方からも意見がたくさん出ました。

 

 一方、T先生の教室には、15年間通い続けているダウン症の生徒さんがいらっしゃるそうで、無理に「正しい演奏」の枠にはめずに、気持ち良く弾いてもらうことを心掛けているそう。

 混乱しているときに間違いを指摘するとパニックになるので、その場では流して、調子が良い時に「こうするともっと良くなるって楽譜に書いてあるみたい」と告げると、ご本人も納得してさらに良い演奏になるそう。

 

 ほどよい課題を、タイミングを逃さず、その子に合った伝え方で提示できる。そんな指導者になれるよう、わたしも、生徒さんの様子をよく見極めて、レッスンを展開していこうと思います。


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オンラインな年

真下直子先生の本
真下直子先生の本

 指導法研究会では、メンバーが多いこともあり、いろいろな情報を教えてもらっています。

 

 今月は、まず、jet〔全日本エレクトーン指導者協会〕アドバイザリーの真下直子先生が本を出版された、という情報。

 『誰も教えてくれなかった音楽教室運営〜生徒さんが20年30年通い続ける音楽教室の秘密〜』という本です。初めて電子書籍を利用して拝読しましたが、時間の使い方や生徒さんとのコミュニケーションの取り方など、耳の痛い話ばかりで、大いに反省させられました。

 

 それから、ライブ配信の情報。著名なエレクトーン・プレイヤーさんたちのコンサートやjetのライブなど盛りだくさん。

 先日は、北海道のエレクトーン・デモンストレーターさん二人による『Electone LIVE STREAM』を拝聴しました。すてきなアレンジのクリスマス・ソングが勢ぞろいで、エレクトーンの魅力あふれる演奏でした。

 北海道のライブを自宅で聴けるのはうれしいですが、やはり、画面越しでないライブを安心して楽しみたいものです。

 

 研究会の集まりは、新型コロナウイルスの感染が拡大しているため、今月はまたzoomに戻りました。

 U先生は、十分な感染症対策を施した上で、教室のクリスマス会を開いたそうで、その写真を「画面共有」という機能で見せてくれました。

 ひたすら自粛の段階から、正しく恐れながら活動していく段階へ進んでいるのだなあ、と感慨深く拝見しました。

 

 ほとんどオンライン以外でお会いできないまま今年が終わろうとしていますが、研究会の先生方とLineやzoomでつながりを保つことができ、孤立せずにレッスンを続けられました。思いがけず、人とのつながりに感謝する年になりました。


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新しいことに挑戦?

N先生の教室のインスタグラムのページ
N先生の教室のインスタグラムのページ

 指導法研究会も千里中央センターで行われるようになっています。わたしは、こちらもZoomで参加。

 研究会メンバーの他の先生方は、新しいことに続々と挑戦しているようです。

 

 まず、うれしいニュース。一緒に発表会を開催しているN先生の新しい教室がオープンしたそうです。池田駅方面のマンションの1階で、箕面のご自宅に加え、2つ目の教室。

 その教室のインスタグラムのページがあると聞き、みんなでスマホにかじりつき。

 わたしはアカウントを持っていないので、トップページだけを拝見しましたが、話題の『鬼滅の刃』の「竈門炭治郎のうた」の演奏動画(ピアノとエレクトーンのアンサンブル)もあり、楽しそうなページでした。

 

 一方、U先生は、レッスン料の支払いにPayPayを検討中で、実際に、友人との間でお金のやり取りをやってみたそう。スマホでQRコードを読み取るだけで、金額の間違いもなく簡単なのだとか。

 「楽譜代とか金額が細かくなる時に良さそう」、「双方のスマホに明細が残るんですね」などと、みなさんも興味津々。

 検索してみたら、ネット銀行の口座から出金するそうなので、パスワードの管理に自信がないわたしは利用を諦めました。

 

 意気軒昂な先生たちを見習って、わたしも何かに挑戦したいと思い、週1~2回の筋肉体操(スクワットと腹筋&背筋)を始めました。

 音楽とは無関係っぽいですが、何をするにも、まず元気が一番ですものね?


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DVDコンサート

H先生のDVDの一画面
H先生のDVDの一画面

 今月もZoomでの研究会でした。

 

 ちょっと前のことですが、5月に、JESリンピック〔エレクトーンとピアノのコンクール〕が中止となり、H先生が参加予定だった生徒さんたちの演奏をDVDにまとめて、生徒さんたちに配布したそうです。

 LINEで少し動画を見せていただきましたが、ピアノの周りがお花でいっぱいで、演奏者もかわいく着飾って、先生のご自宅がすてきなコンサート会場になっていました。

 

 そして、今回の研究会では、発表会やホームコンサートが中止になってしまったK先生やF先生も、H先生のDVDを参考にして、生徒さんたちの演奏をDVDにまとめた、と報告が上がりました。

 

 F先生は、自分以外の演奏もきちんと聴いてほしいからと、コメントを生徒さん(全曲分)と保護者の方(自分の子の分のみ)に書いてもらって回収し、冊子にして配布したそう。

 演奏したその場で、友達や保護者の方からの拍手はもらえなくても、後からあたたかいメッセージが届くなんて、すてきですよね。

 

 コンクールや発表会ができないから、その代わりに演奏動画をDVDにまとめる、と思っていましたが、コンクールや発表会が再開できてからも、残していきたい発表のやり方がいろいろ見つかるといいな、と思いました。

 

 来月は、千里中央センターに集って研究会を開けそうです。一歩前進ですね。

 ただ、密閉&密集が怖い私は、40分ばかりバスに揺られていくセンターには行かず、Zoomで参加の予定です。

 リアルが恋しいです。ほんとうに。


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発表の場

キューズモールの野外ステージ
キューズモールの野外ステージ

 今月も、Zoomでの指導法研究会がありました。

 ※ jet千里支部が大阪なんば支部に統合され、各勉強会は、研究会に名称が変わりました。

 

 今年はJESリンピックも、ピアノ・フェスティバルも中止となったので、何とかして、生徒さんたちに発表の場を提供できないだろうか、という話から、それぞれの発表会の予定について話が及びました。

 

 O先生の教室は、今秋、開催予定だったそうですが、豊中市のホールでは、23項目にわたる遵守事項をクリアしなければならなず、断念したそう。

 一方、K先生は、箕面市のホールの方からは、特別な注意もなく、9月に開催予定だそう。※ 追記(2020年8月 中止となったそうです。

 H先生は、来年の4月の予定だが、観客が一か所に密にならないよう、プロジェクタで、スクリーンに手元を大きく映してみようか、などと考えているそう。

 

 また、N先生は、例年通り、みのおキューズモールの野外ステージで、エレクトーンと電子ピアノによるハロウィン・コンサートをする予定で、後日、出演者を募集するそう。

 イベントが、あれも中止、これも中止で発表の機会を失った生徒さんたちに出演を打診してみよう!と話が盛り上がったので、例年よりも出演者が大幅に増えそうです。※ 追記(2020年10月 キューズモール側から、感染症対策上の課題があり、しばらくステージは使用できないと言われ、中止となったそうです。

 

 私たちの発表会は、来年3月の予定ですが、先行きが不透明すぎて、舵の取り方もわかりません。

 今後、いち早くイベントを実施する先生方から、運営手法を学ばせていただこうと思います。


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ビバ!情報技術社会

手元と足元が同時に見えるコラボ動画の一場面
手元と足元が同時に見えるコラボ動画の一場面

 今月も、指導法勉強会は、zoomでのオンライン勉強会をしました。

 各教室の現状を報告し合い、リモート・レッスン(オンライン・レッスンと動画添削レッスン)を実際にやってみて気づいたことについて話し合いました。

 

 それとは別に、LINEのトークでもいろいろな情報がやり取りされました。 

 You tubeで聴けるライブ・コンサートやおすすめ演奏動画の情報、ウェブ上で公開されている楽典ドリルの情報など、大変参考になりました。

 

 コラボ動画の撮り方も話題になりました。連弾のお手本演奏動画をつくったり、皆さん活用されています。

 私もチャレンジしたのですが、2つの画面の演奏スタートのタイミングを揃えるのに、えらく時間がかかってしまったので、なるべくレクチャー動画は1画面で済まそう、と思いました。

 

 いろいろな情報の中で驚いたのが、井村楽器さんの倒産のニュース。身辺で最初に聞いた新型コロナ関連の倒産が、我が家から一番近いヤマハ音楽教室なんてショックです。

 ちなみに、私が所属しているヤマハミュージックリテイリングなんば店は、緊急事態宣言で長らく休業しておりましたが、22日から営業再開したそうです。

  

 トークのやり取りを見ていて感じるのは、先生方みなさん、この状況下でできることを探して頑張っている、ということです。とても励まされます。

 

 家に居ながらにして、お互いの顔を見て勉強会ができたり、文字や画像、動画のやり取りをできる。そんな情報技術社会を築いてくれた人々に感謝する日々です。


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オンライン勉強会-第1弾

LINEは30分、その後、zoomに移動しました
LINEは30分、その後、zoomに移動しました

 先日、初めてのオンライン勉強会をしました。

 指導法勉強会で、参加者は10人。

 LINEのビデオ通話でスタートしましたが、人数が多くなると、音が途切れたり、雑音が入ったり、映像が止まったりで、スムーズに会話できません。

 そこで、途中からzoomに切り替えました。画質・音質が良いとは言えませんが、こちらは、普通に会話できました。

 

 議題は、オンライン・レッスンのデメリットとメリットです。

 今まさに、私もオンライン・レッスンを検討しているところなので、助かりました。

 

 デメリットの筆頭は、タイムラグ。一緒に歌ったり、サポート演奏を入れたりできないし、前奏の後、弾き始めるタイミングで「さんはいっ」と言ってあげることもできない。

 それから、強弱や細かい音の表情が聞こえないこと。

 そして、音の途切れ。一曲通して聴けないので、長い曲を完成させるのは難しいそうです。

 あとは、その場で生徒の楽譜に注意を書き込めないこと。

 

 メリットは 、注目してほしいところを、カメラのズームアップで見せて教えられること。U先生は、カメラのレンズの目の前に紙鍵盤を掲げて、指遣いをじっくり見てもらっているそうです。

 そして、何よりも、生徒の顔が見られること。T先生は、「うれしくなっちゃって、ハイ・テンションすぎて、レッスンの後はクタクタ」だそうです。

 

 他に、このアプリを使ったら、低音がひずんだ、音声が二重になった、持続音が途中で消えた、などの体験談も出ました。

 でも、どのアプリが良いかということは、個々の通信状態にも左右されるので、実際、それぞれの生徒さんと試してみて、ベターを見つけましょう、という結論に至りました。

 

 久々に先生方のお顔を拝見でき、参考になる話もたくさん聞けましたが、1時間半の勉強会終了後は、目と耳がとても疲れました。

 一日も早く、普通の日常が戻ってきてほしいものだ、と思いました。


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ピカルディ終止パワー

指導法勉強会のLineグループ
指導法勉強会のLineグループ

 新型コロナウィルスによる感染症の対策のため、jetの勉強会も3月末日まで休止となりました。そんな中、指導法勉強会では、Lineのやり取りが活発に行われました。

 

 全国の学校が1カ月もの間、休業になるという事態に、うちの教室もどう対応すれば良いのだろう、と不安に思っていましたが、勉強会の皆さんの様々なメッセージに教えられることも多く、とても助かりました。

 

 O先生は、調律師の息子さんのお話として、「ピアノには除菌シートやアルコール消毒はNG。電子ピアノやエレクトーンも同様。クレベリンを置くのも金属部分が錆びるからNG」という情報を伝えてくださいました。

 F先生は、レッスン再開後の対応について、いち早くメッセージをくださいました。マスクの装着やアルコール消毒だけでなく、換気も大切なんですね。

 一方、K先生は、「無関係ですが」と、2歳の娘さんの動画を載せてくださいました。JESリンピック〔エレクトーンとピアノのコンクール〕も中止、グレード試験も中止、といった情報が飛び交う中、そのかわいらしい姿にふわっと気持ちが軽くなりました。

 

 レッスン再開後は、先生方みなさん、「生徒さんたちに元気をもらってます」とおっしゃってます。

 子どもたちって、いるだけで、その場の空気を明るく変えるパワーがありますよね。わたしは、こっそり「ピカルディ終止〔短調の曲が長調の響きで締めくくられる安らかな終止〕パワー」と呼んでおります。

 大人は慎重に対策を施して、子どもは「ピカルディ終止パワー(仮)」で周囲を明るくする。そんな相乗効果でこの難局を乗り越えたいものですね。


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アコーディオンっぽく

クリックするとYoutubeにジャンプします
クリックするとYoutubeにジャンプします

 今回の勉強会では、エレクトーンの演奏グレード5級を目指している生徒さんの話をしました。

 

 「『情熱大陸』がとても上手に弾けているのだけど、アコーディオンのところに来るとイマイチになる。どうしたらアコーディオンらしい演奏になるかな?」と、N先生。

 すると、O先生「アコーディオンや管楽器は、ダイナミクス〔強弱〕の変化が激しいよね。アコーディオンの蛇腹の動きをイメージしながら弾いたらどう?」と言って、緩急つけつつ、波線を描くように蛇腹の動きを再現してくれました。

 なるほど、O先生の動きを見たら、起伏の少ない弾き方はできなくなりそうです。

 

 以前、テレビで、為末大さんが、子どもへ走り方の指導をするときのことをおっしゃっていたのを思い出しました。

 足首、ひざ、足の付け根、それぞれの角度を何度にして踏み込みなさい、なんて言っても伝わらない。「空き缶を踏み潰すように」と、全体の動きが見えるような例えを出せば、みんな良いフォームで走れるんです、と。

 

 You-tubeなどでアコーディオンならアコーディオンの演奏をよく見て聴いて、その楽器を弾いているイメージを持つことができれば、エレクトーンの弾き方も自然と変わってくると思います。

 まずは、こういう音で弾きたい、こんな演奏にしたい、と目指す音楽がくっきりイメージできるようにして、それから、そこに近づけていくテクニックを磨く、その順番が大切なのだなあ、と思いました。 


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受験用レジストレーション

タッチトーン(赤枠のところ)がゼロ設定の受験用レジストレーション
タッチトーン(赤枠のところ)がゼロ設定の受験用レジストレーション

 昨年、グレード試験の仕様が大きく変わりました。その後も、少しずつマイナーチェンジしているので、今回の指導法勉強会では、押さえておきたい変更ポイントや、疑問点などについて話し合いました。

 

 その中で気になったのが、エレクトーン演奏グレード(Bコース)受験用に用意されているレジストレーション〔音色の設定〕のデータ。

 そのレジストレーションを使うのは、初めて見た楽譜でもすぐに演奏できる力や、耳で聴いた音楽を再現演奏できる力を試す曲です。即興的に弾くものですから、ふだん練習している曲に比べ、難易度も低く、弾いて面白い曲ではありません。

 面白みのない曲ならせめて、すてきな音色で弾かせてあげたいと思っていたのですが、受験用レジストレーションは、シンプルを極めました、というような愛想のない音色でした。

 

 帰宅してから、ふとピアニストの清塚信也さんのことを思い出しました。

 グランドピアノでクラシックの名曲を詩情たっぷりに演奏する一方で、キーボードでもポップスをピアノ用にアレンジした曲などを時には美しく、時にはゴージャスに演奏していらっしゃいます。

 清塚さんのように、弘法筆を選ばず、を目指そう!という心構えで行けば良いのかもしれませんね。

 

 ああ、でも、受験用レジストレーションのタッチトーン〔打鍵の強弱で音量に変化をつける機能〕がゼロ設定なのは、辛いです。

 いつも愛想よく応えてくれるエレクトーンにつれない対応をされたようで寂しくなります。

 

 グレード試験を控えるみなさん、受験用レジストレーションでエレクトーンにそっけなくされても、めげずに頑張りましょうね!


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面白がって練習する

O先生のアルベルティバスの脱力練習(LEVEL5)
O先生のアルベルティバスの脱力練習(LEVEL5)

 今回の指導法勉強会では、レッスンのお悩み相談をしました。

 

 「片手ずつだと弾けるのに、両手になると上手く弾けない子がいるんです」とU先生。すると、他の先生方からも、つまずいている生徒さんの様子があれこれ語られました。

 「テンポをゆっくりにして練習すればできるのに、仕上げのテンポ弾こうとするから、両手になるとグチャグチャになってしまう」、「両手の指のポジションを一つずつ覚えてつなげていけば弾ける、と言って、片手ずつの練習を嫌がる」等々です。

 

 そこへ、「力が入ってコチコチになっているから、速く指が動かない子がいたんだけど」と言って、O先生が試してみた方法を教えてくれました。それは、アルベルティ・バスをふにゃふにゃの指で弾く、という方法だそうです。しかも、ゲームのようにランク付けをして、LEVEL1はドソミソを4回連続、LEVEL2は8回連続、LEVEL3からはシソファソになって、更には、ドソミソとシソファソを交互になど、どんどん難しくしていくそう。

 

 一般的な練習方法を嫌がる生徒さんも、O先生のような課題の与え方をしたら面白がってやってくれるかもしれないな、と思いました。

 

 「だるまさんが転んだ」風に合図を出すたびに演奏をストップさせて運指を確認させるとか、2小節ごと、1小節ごと、2拍ごと、と周期を短くしながら先生と交互に弾くとか、面白がって取り組める練習法を私も思案中です。


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チェックシート1年目の感想

レベルチェックシートの変化記号の部分
レベルチェックシートの変化記号の部分

 指導法勉強会で作成したレベルチェックシートを使い始めて、1年近くが過ぎました。今回の勉強会で、使ってみての感想の中に、指導者にとっては耳の痛いことがありました。

 

 それはT先生の「チェックシートを使ってショックだったのが、〔フラット。半音低くするマーク〕も、〔ナチュラル。で変化させた音高を元に戻すマーク〕も、“シャープ“という名前だと思っていた子がいたんです。しかも、一人だけじゃなく!」という発言です。

 その記号が初めて出てきたときには、しっかり教え、生徒さんも理解したと感じられても、後になれば、すっかり忘れられていることも案外多いみたいです。

 H先生も、自分の子どもが学校の音楽のテストの感想欄に「ピアノで習わなかった音楽用語を音楽の授業で知ることができて良かったです」と書いていたので、何を習ったのかと聞けば、全部かつて教えたことだったそう。

 

 記憶として定着させるには、とにかく繰り返すこと、と聞きます。何度も思い出してもらえるような印象的な伝え方をするか、間隔を置いて、思い出させるように質問するのが良いかと思います。

 チェックシートも一度クリアしたら終わりではなく、忘れたころに不意打ちで質問したりして、何度も使っていこうと思いました。

 

 

※ ご参考までに、「レベルチェックシート」に関するブログです。

  → 「レベルチェックシートづくり」

  → 「チェックシートの活用」

  → 「スケールを聴こう」


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カデンツの習得

8級のカデンツで使うホ短調の和音。1小節に3種類の和音の積み方を入れました。
8級のカデンツで使うホ短調の和音。1小節に3種類の和音の積み方を入れました。

 2018年11月より、ヤマハのグレード試験の内容が変わることになりました。

 指導者一同を慌てさせたのは、8級に出題される調性にホ短調が増えること。1つの調性ごとに8種類のカデンツ〔常套句的なコード進行のパターン×3種類の和音の積み方〔上の楽譜を参照のこと〕を習得しなければならないのですから、受験者は大変です。

 

 指導法勉強会でも、カデンツを覚え、忘れさせない方法が話し合われました。

「いちばん最初に習うドミソ、シファソはみんなできるのにね」とか、「曲はよく弾ける子も、カデンツはすぐ忘れる」などの声が上がる中、S先生が「基本的な和音だけでも、自分の好きなジャニーズの曲に自力で伴奏をつけられた!と喜んでいた子がいましたよ」と知らせてくれました。

 

 鍵盤楽器を習い始めればすぐに、ソードーのベースラインから伴奏を弾くようになります。メロディという一つの流れだけに耳を傾けていた子が、メロディを支えるベースや内声のハーモニーという複数の流れを同時に感じられるようになり、やがては自力で伴奏もつけられるようになる。それは、とても豊かな音楽体験だと思います。

 カデンツの習得は、漢字の習得並みに時間をかけ、反復しなければなりませんが、S先生の生徒さんのような喜ばしい瞬間が待っていることを励みに、ぜひ、いろんなカデンツに親しんでもらいたいと思います。

 

 

※ ご参考までに、カデンツに関するブログです。

  不協和音の気持ち


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チェックシートの活用

レベルチェックシート(部分)。クリアできたら空欄にシールを貼ります
レベルチェックシート(部分)。クリアできたら空欄にシールを貼ります

 指導法勉強会で作成したレベルチェックシートは、グレード8級の取得までに身につけ、覚えていくべき項目が、A4の紙5枚にわたってぎっしり並んでいます。「チェックするだけでレッスン時間が終わりそう」なんていう、ため息も聞こえますが、活用のしがいのある出来映えとなりました。

 

 ひと月のレッスンを3回にしているO先生は、第4週のお休みが入る前に生徒さん自身にクリアする範囲を決めさせ、月初めのレッスンの始めの5分以内でチェックすることにしたそうです。

 O先生は、普段から教育や子どもの成長に関する本を読んでいらっしゃるので、生徒さんの自律的な学習を促すような手法を自然と考えついたようですが、私は目からウロコが落ちる気持ちでした。

 

 生徒さんは、末永く教室に通い続けてくれたら大変ありがたいのですが、いつ辞めてしまうかもわかりません。それを考えると、一から十まで大人が手出ししないと弾けないような状態から、早く脱せられるよう指導しなければいけないな、と思いました。

 

 生徒は、自分で課題を設定して、そのクリア方法を考える。先生は、うまく行かないところを的確なアドバイスで導く。まずは、チェックシートの活用で、そんな手法を試してみようと思います。

 

 

※ ご参考までに、「レベルチェックシート」に関するブログです。

  → 「レベルチェックシートづくり」

  → 「チェックシート1年目の感想」

  → 「スケールを聴こう」


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「写譜」でしっかり読譜

音価と音高以外にも目を向ければ、表情豊かなスケールになります
音価と音高以外にも目を向ければ、表情豊かなスケールになります

 指導法勉強会では、引き続き、レベルチェックシートづくりをしています。

チェック項目は決まったので、今度は、「できた!」の判定をする問題づくりを始めました。

 

 読譜の問題を話し合っているときのことです。集まった先生の口々から「生徒さんがちゃんとした楽譜を書けない」という嘆きがこぼれました。

 そこへ、O先生が「1曲弾けるようになったら、最初は音符の丸だけでも、1小節だけでも、とにかく写譜させている」とベテランの手法を披露してくれました。

 

 「生徒さんがちゃんとした楽譜を書けない」というのは、音価(音符の長さ)や音高しか見ていないのが原因だと思います。 

 そもそも楽譜というのは、作曲者や編曲者の頭の中にある音楽を他の人に伝えるための説明書のようなものです。

 他の説明書きを読み飛ばして、音価や音高だけを見ている演奏では、たとえば、ある歌手のモノマネをするのに、ただその人の曲を普通に歌っているだけ、みたいな感じになってしまいます。

 モノマネは、その歌手の独特な表情や仕草などが伴ってこそ本人らしくなりますよね。同様に、演奏にも、表情や仕草のような「らしさ」を醸し出すものが必要だと思います。音価や音高以外の調性、拍子、アーティキュレーション(スラーやスタッカートなど)、強弱などをしっかり楽譜から読み取ってこそ、作曲者や編曲者が思い描いていた音楽に近づけるのではないでしょうか。

 

 そんな音価や音高以外のところへ目を向けさせるのに、「写譜」はとても有効な手段と言えます。私のレッスンにも、ちょっとした「写譜」の時間をこまめに取り入れて行こうと思います。

 

 

※ ご参考までに、音楽記号や音楽用語に関するブログです。

  → 「クマゼミの大合唱」

  → 「フェルマータごっこ」


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レベルチェックシートづくり

H先生・作のレベルチェックシート(部分)
H先生・作のレベルチェックシート(部分)

 指導法勉強会では、ただ今、レベルチェックシートづくりをしています。対象は、グレード8級までのエレクトーン&ピアノの生徒さん。達成感を味わってもらうために、「できた!」のシールをたくさん貼っていく仕様です。

 

 チェックシートづくりでは、まず、勉強会のメンバーで、8級の取得までにどんなことを身につけ、覚えていくべきか、チェック項目を考えました。

 スケール、カデンツ(弾ける、聴き取れる)、読譜(音名、リズム)、アーティキュレーション(意味がわかる、演奏で表現できる)、楽典、演奏フォームなど、本当に盛りだくさんの項目が挙がりました。

 音名だけでも、イタリア語のドレミから、日本語のハニホ、英語のCDEまで、たくさんの知識が必要なのですね。

  

  まだ改良中ですが、完成したチェックシートを受け取った生徒さんたちが、少し未来の「できた!」を想像して、頑張ってくれるといいな、と思います。

 

 

※ ご参考までに、「レベルチェックシート」に関するブログです。

  → 「チェックシートの活用」

  → 「チェックシート1年目の感想」

  → 「スケールを聴こう」


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