練習のアドバイス

『音遊人』2021Spring号
『音遊人』2021Spring号

 季刊誌『音遊人』の2021Spring号に「ヤマハ講師の皆さんに聞きました!楽器別実戦アドバイス」という記事がありました。

 ピアノ、エレキギター、トランペット、フルートなど、いろいろな楽器の講師のアドバイスが載っています。

 

 多くの方が共通しておっしゃっていたのが、①音源や動画に合わせて演奏することと、②楽器を鳴らさずに、または楽器がない状態で体の動きをトレーニングすること。

 ①は、「感覚的にノリがつかめる(エレクトーン講師)」し、「リズムや拍節感のトレーニングにもなる(アコースティックギター講師)」し、何より「楽しい(前述の講師2名とドラム講師)」から。

 ②は、「複雑なからだの使い方をするからこそ、まずは動きや呼吸のイメージを持つことが大事(バイオリン講師)」だから。

 

 面白いと思ったのが、アコースティックギター講師の方の「弾ける曲から練習を始めましょう」というアドバイス。

 「昨日よりいい音色やリズムで弾く、テンポを上げるなど、具体的な目標を持って取り組」むことを推奨なさっています。

 

 わたしは、指導者になる前は、ある程度弾けるようになったら次の曲、次の曲、と先に進むことばかり目指していました。

 でも、指導者になって、生徒さんの前で参考演奏するようになって、「弾ける」と思った曲を改めて練習するようになりました。すると、ここをこうしたら、ああしたら、もっと素敵になるかも、という点が色々と見えてきて、ずいぶんレベルの低い「弾ける」をゴールにしていたのだなあ、と気づきました。

 

 毎日の練習の始めに、「弾ける曲」を弾く。そうして、難易度を上げるのとは違った、その曲の良さを掘り下げていくような練習を続ければ、隅々まで心地のよい精細な演奏ができるようになるのではないでしょうか。


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 2021年身辺雑記