♪ 2020年のブログ ♪


オンラインな年

真下直子先生の本
真下直子先生の本

 指導法研究会では、メンバーが多いこともあり、いろいろな情報を教えてもらっています。

 

 今月は、まず、jet〔全日本エレクトーン指導者協会〕アドバイザリーの真下直子先生が本を出版された、という情報。

 『誰も教えてくれなかった音楽教室運営〜生徒さんが20年30年通い続ける音楽教室の秘密〜』という本です。初めて電子書籍を利用して拝読しましたが、時間の使い方や生徒さんとのコミュニケーションの取り方など、耳の痛い話ばかりで、大いに反省させられました。

 

 それから、ライブ配信の情報。著名なエレクトーン・プレイヤーさんたちのコンサートやjetのライブなど盛りだくさん。

 先日は、北海道のエレクトーン・デモンストレーターさん二人による『Electone LIVE STREAM』を拝聴しました。すてきなアレンジのクリスマス・ソングが勢ぞろいで、エレクトーンの魅力あふれる演奏でした。

 北海道のライブを自宅で聴けるのはうれしいですが、やはり、画面越しでないライブを安心して楽しみたいものです。

 

 研究会の集まりは、新型コロナウイルスの感染が拡大しているため、今月はまたzoomに戻りました。

 U先生は、十分な感染症対策を施した上で、教室のクリスマス会を開いたそうで、その写真を「画面共有」という機能で見せてくれました。

 ひたすら自粛の段階から、正しく恐れながら活動していく段階へ進んでいるのだなあ、と感慨深く拝見しました。

 

 ほとんどオンライン以外でお会いできないまま今年が終わろうとしていますが、研究会の先生方とLineやzoomでつながりを保つことができ、孤立せずにレッスンを続けられました。思いがけず、人とのつながりに感謝する年になりました。


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locoな歌声

Sちゃんがきれいな歌声で歌える「茶色の小瓶」
Sちゃんがきれいな歌声で歌える「茶色の小瓶」

 新しい曲に入ると、まず、参考演奏を聴き、次いで、メロディをドレミで歌います。メロディが、ちょっと声が出ないような高い音域の場合は、1オクターブ低くして歌います。

 

 そんな時、感心してしまうのが生徒のSちゃんの歌声。高いソやラの音も、loco〔楽譜通りの音の高さ〕で歌えるのです。

 音には、その音域によって持っている表情というものがあって、1オクターブ低くして歌うと、重たい音になってしまいます。それが、Sちゃんの場合は、その音本来の軽やかさで歌えるのです。

 

 これはいい!と思って、私もまねして歌ってみました。

 何とか高いラまで出ることには出るのですが、何回か歌っていると、のどに来ます。

 今年は新型コロナウイルスへの対策で換気扇を回し、窓を開けたままレッスンしているので、加湿器を「強」で稼働させ続けてもなかなか湿度が上がりません。

 のどに負担をかけない歌い方を習得する前に、乾燥も相まって、のどを痛めてしまいそうなので、無理に高音を出すのは諦めました。

 

 メロディを歌うときは、1オクターブ低い音しか出せなくても、気持ちはlocoな音で。Sちゃん以外の生徒さんたちには、そう伝えてから歌おうと思います。 


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新しいことに挑戦?

N先生の教室のインスタグラムのページ
N先生の教室のインスタグラムのページ

 指導法研究会も千里中央センターで行われるようになっています。わたしは、こちらもZoomで参加。

 研究会メンバーの他の先生方は、新しいことに続々と挑戦しているようです。

 

 まず、うれしいニュース。一緒に発表会を開催しているN先生の新しい教室がオープンしたそうです。池田駅方面のマンションの1階で、箕面のご自宅に加え、2つ目の教室。

 その教室のインスタグラムのページがあると聞き、みんなでスマホにかじりつき。

 わたしはアカウントを持っていないので、トップページだけを拝見しましたが、話題の『鬼滅の刃』の「竈門炭治郎のうた」の演奏動画(ピアノとエレクトーンのアンサンブル)もあり、楽しそうなページでした。

 

 一方、U先生は、レッスン料の支払いにPayPayを検討中で、実際に、友人との間でお金のやり取りをやってみたそう。スマホでQRコードを読み取るだけで、金額の間違いもなく簡単なのだとか。

 「楽譜代とか金額が細かくなる時に良さそう」、「双方のスマホに明細が残るんですね」などと、みなさんも興味津々。

 検索してみたら、ネット銀行の口座から出金するそうなので、パスワードの管理に自信がないわたしは利用を諦めました。

 

 意気軒昂な先生たちを見習って、わたしも何かに挑戦したいと思い、週1~2回の筋肉体操(スクワットと腹筋&背筋)を始めました。

 音楽とは無関係っぽいですが、何をするにも、まず元気が一番ですものね?


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連弾のNEW練習方法

MuseScoreの「PDFをインポート」する画面 ※楽譜部分は加工しています
MuseScoreの「PDFをインポート」する画面 ※楽譜部分は加工しています

 生徒のTさんとピアノの連弾をすることになりました。

 曲は、成田為三さんの「浜辺の歌」。

 元の楽譜は、プリモ〔第1奏者〕とセコンド〔第2奏者〕のパートが一緒に書かれた4ページの総譜。お互い右端、左端の楽譜が見にくいので、パート譜を作ることにしました。

 

 楽譜作成に愛用しているのがフリーソフトのMuseScore。ソフトを開いたら、アップデートがあったので実行しました。

 アップデートしたMuseScoreを開きなおすと、ファイルのタブに「PDFのインポート」という項目ができています。もしかして、元の楽譜を読み込むだけで、簡単にパート譜ができるのでは?と思い、やってみました。

 読み込みに一部、エラーがあり、修復作業とコードネームの入力に少々時間を取られましたが、一から入力するよりも断然早いです。

 

 そうこうして手軽にパート譜ができたのですが、それに加えて、MuseScoreは演奏の再生もできます。

 PCのボリュームを最大にして、ピアノの横で相手のパートを再生。すると、一人でも、相手のパートに合わせた練習ができるのです。

 TさんにPCとの連弾をやってもらったら、「楽しい!」と喜んでもらえました。

 それから、いよいよ私との連弾。椅子の位置や、お互いの手がぶつかりそうになるところなど、生身の人間が並んで弾く課題を確認してスタート。

 お互い、もう少し個別に練習が必要ですね、というレベルでしたが、Tさんが「他にはどんな連弾の楽譜があるのですか?」と次の曲にまで乗り気になってくれたので、うれしかったです。

 

 PCなら、いつでも何回でも練習に付き合ってくれるし、再生テンポも変えられます。また、PCをお持ちでない方も、オーディオ・ファイルに変換できるので、スマホなどで再生して練習できます。

 本当に良い連弾の練習方法を見つけられたものだと、ほくほくしています。


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7つのイメージ

レッスン室のカレンダー(部分)
レッスン室のカレンダー(部分)

 鍵盤の数を数えていた生徒のK君が、「ドからシまで7つずつだから、ドレミやABC〔コードネームで使います〕だけじゃなくて、月火水木金土日で呼んでもいいんじゃない?」と、おもしろいことを言ってきました。

 

 音名に曜日を当てはめるのなら、どの音を主音に持つかで、曜日ごとに調性のイメージをふくらませることができるかも、と心が躍りました。

 たとえば、月曜日はト長調〔ソが主音〕。週の始めの朝のすがすがしさ。

 金曜日はホ短調〔ミが主音〕。夜空の下で帰りの電車を待っている、ちょっとした疲れと安堵感。

 土曜日はヘ長調〔ファが主音〕。休日の昼下がりののんびりした感じ。

 なんてイメージしてみると楽しいです。

 

 わたしは、調性ごとに色のイメージを持っていたのですが、他にも、7にまつわる言葉からイメージができないかと考えてみました。

 

 7つと言えば、虹の色。虹の色はグラデーションだから、調性というより、ピアノでダンパー・ペダルを踏んだ時のハーモニーのにじんだ響きのイメージになりそうです。

 それから、春の七草、秋の七草。春の方は、7つとも菜っ葉なので、それぞれに異なるイメージを持つのは難しいですね。秋の方は、なじみ深い草花もあるので、こちらは行けそう。ナデシコはやわらかい変ホ長調、桔梗はキリッとしたト短調、ススキはあたたかい変ロ長調。あら?なぜかフラット系ばかり思い浮かびます。

 あとは、7つの海。太平洋は鮮やかなイ長調、南極海はぞくりと冷えたロ短調、北極海はキーンと凍った嬰ハ短調。こちらは、なぜかシャープ系が浮かびます。

 

 ドからシまで7つ。スケールやカデンツの練習に飽きたら、新しい音名を考えて、調性のイメージをふくらませてみてはいかがでしょう。練習がちょっとでも楽しくなったらいいですね。

 

 

※ ご参考までに、調性に関するブログです。

  → 「シャープとフラットの話」


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箱の中から

Zoom越しに音楽を聴くときのオーディオの設定
Zoom越しに音楽を聴くときのオーディオの設定

 10月9日、ついに、リアルで集まる研究会の実施となりました。2月以来なので、8カ月ぶりです。でも、わたしはZoomで参加したので、リアルとリモートの混合になりました。

 

 活動内容は、まず、F先生が8月に行ったDVDコンサートのアンサンブル曲のバランスのチェック。

 「アラジン・メドレー」や「ハナミズキ」などの曲が、生徒さんが弾いて楽しめるようにアレンジされていました。

 リモートの画面越しだと、ピアノやタンバリンといった立ち上がりのくっきりした音はクリアに聞こえるのですが、全体的にボヤーッと歪んだ感じ。さらに、曲が盛り上がって、いろいろな音が鳴り始めると、ポコポコポコと雑音が入ってきて、ダイビングの中継みたいになってしまいました。

 

 それから、U先生が、みのおキューズモールのハロウィン・コンサートで演奏予定の曲を披露してくれました。

 朝ドラ『エール』の主題歌、髭男dismの曲、YOASOBIの「夜に駆ける」と、間違いなく観客が集まってくる選曲。ですが、こちらも、盛り上がってくると潜水してしまう感じ。※ 残念ながら、ハロウィン・コンサートは中止になりました。キューズモール側から、感染症対策上の課題があり、しばらくステージは使用できないと言われたそうです。

 

 研究会の間、リアル参加の先生方には、奏者や楽譜が見えるようにスマホの位置を調整していただきました。

 スマホという箱の中から、教室の風景を覗いている。

 京極夏彦さんの『魍魎の匣』〔胸から上だけで生きている娘が箱の中に入ったまま持ち運ばれている怖いお話〕を思い出してしまいました。

 

 研究会終了後に、Zoomでレッスンする際のオーディオの設定がある、と以前、耳にしていたことを思い出しました。

 今回は、すっかり忘れていたので、次回は設定を変更してみます。

 とは言え、インターネット回線の速度や混み具合の問題もあるので、音色について語り合えるほど音質が改善されるのは難しいかな、と予測しております。


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DVDコンサート

H先生のDVDの一画面
H先生のDVDの一画面

 今月もZoomでの研究会でした。

 

 ちょっと前のことですが、5月に、JESリンピック〔エレクトーンとピアノのコンクール〕が中止となり、H先生が参加予定だった生徒さんたちの演奏をDVDにまとめて、生徒さんたちに配布したそうです。

 LINEで少し動画を見せていただきましたが、ピアノの周りがお花でいっぱいで、演奏者もかわいく着飾って、先生のご自宅がすてきなコンサート会場になっていました。

 

 そして、今回の研究会では、発表会やホームコンサートが中止になってしまったK先生やF先生も、H先生のDVDを参考にして、生徒さんたちの演奏をDVDにまとめた、と報告が上がりました。

 

 F先生は、自分以外の演奏もきちんと聴いてほしいからと、コメントを生徒さん(全曲分)と保護者の方(自分の子の分のみ)に書いてもらって回収し、冊子にして配布したそう。

 演奏したその場で、友達や保護者の方からの拍手はもらえなくても、後からあたたかいメッセージが届くなんて、すてきですよね。

 

 コンクールや発表会ができないから、その代わりに演奏動画をDVDにまとめる、と思っていましたが、コンクールや発表会が再開できてからも、残していきたい発表のやり方がいろいろ見つかるといいな、と思いました。

 

 来月は、千里中央センターに集って研究会を開けそうです。一歩前進ですね。

 ただ、密閉&密集が怖い私は、40分ばかりバスに揺られていくセンターには行かず、Zoomで参加の予定です。

 リアルが恋しいです。ほんとうに。


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未来のためのリハーサルではない今

K先生にお借りしたサンバゴベル ※クリックでYou tubeへ
K先生にお借りしたサンバゴベル ※クリックでYou tubeへ

 パーカッション勉強会でお借りしていたサンバゴベルとタンバリンを、先日、K先生にお返ししました。

 2月の末に、急に全国の学校が休校となり、勉強会で集まっていたヤマハ音楽教室のセンターも使用できなくなって、それ以来、お借りしたままの楽器でした。

 

 パーカッション勉強会は、3月に、jetの千里支部が大阪なんば支部に統合される前の、最後のJESフォーラムで一年の成果を発表して解散するはずでした。

 それが、5月に延期になり、緊急事態宣言を受けて、さらに延期になり、ついに、発表は取り止めとなりました。

 2月の勉強会、あれで最後だったのだな、と寂しく思います。

 

 以前、テレビで哲学者の岸見一郎さんが「今が本番なんです。今は、未来のためのリハーサルではない」とおっしゃっていました。それを聞いたときは、納得できませんでした。

 パーカッション勉強会でも、3月のJESフォーラムでの発表を目指して練習していました。

 

 でも、今は、毎月の勉強会こそが本番だったのだな、と得心しています。

 楽器の準備をして、ウォーミングアップの基礎打ちをする。そして、K先生が選んでくれた曲(おかげで好きな曲がたくさん増えました)をステレオで流しながら、それに合わせてボンゴ、コンガ、ティンバレス、アゴゴ、マラカス、ギロ、シェイカー、ビブラスラップなどなど、いろんな楽器のアンサンブルをしました。それから、楽器を片付けて、しばしの歓談。

 それが、なんと10年ほど続きました。

 

 パーカッション勉強会での日々が、わたしの中のどこかに積もっています。

  K先生が「コツコツ続けてきたことは、どんな形になるかはわかりませんが、きっと何かを残してくれる」とおっしゃっていましたが、本当にその通りだなあ、と思っています。


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表現としてのテンポ

「やさしい花」のつぼみが膨らんで咲くところ
「やさしい花」のつぼみが膨らんで咲くところ

 生徒のTさんがブルグミュラーの「やさしい花」を聞かせてくれました。

 左右の音のバランスも良いし、初め出てきた複前打音〔装飾音符の一種〕きれいに弾けています。

 ただ、デリカート〔繊細に〕な反面、生き生きととした感じが薄い印象。

 

 少しテンポが遅いのかな?と思い、そう指摘したところ、楽譜で指示されているテンポの何パーセントくらいにすれば良いですか?と訊かれました。

 「16分音符などの細かい音符がなくて、テンポも速くないから、80パーセントくらいかな?」と答えてから、ふと、前回のレッスンのことを思い出しました。

 

 Tさんが「この曲の始まりって、お花のつぼみが膨らんでいってパアッと咲いたような感じがしますよね」とおっしゃったので、「そう、そう」と、私も共感したのでした。

 そこで、今回はTさんのイメージを生かして、「つぼみを膨らませて咲かせるには、それだけのエネルギーが必要ですよね。そのエネルギーを音楽を前進させる力に変換して、生き生きととしたテンポで弾きましょう」、ということにしました。

 

 テンポアップの練習では、まず、作曲者が何を表現しようとしてそのテンポに設定したのか(史実でなくて自分なりのイメージ)を考える。そして、その表現にちょうどいいテンポを目指すのがお勧めです。

 楽譜に書いてあるからと、テンポの数字だけを追って、ただの指の運動にならないようにしましょうね。


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音楽の授業

摂津小学校の音楽の教科書
摂津小学校の音楽の教科書

 一年生のHちゃんが、学校の音楽の授業で習ったことを披露してくれました。

 「ぶんぶんぶん」のメロディを弾いたり、自分たちで考えた振り付きで「かたつむり」を歌ったり。

 「わくわくキッチン」という曲は初めて聞きましたが、「とんとんとん」、「じゅうじゅうじゅう」など、リズミカルなオノマトペがたくさん出てきて楽しそう。

 

 レッスンの後、ウェブで検索してみると、教科書の出版社のサイトで、教科書に載っている曲の合唱が聴けるようになっていました。

 ピアノ伴奏の曲もありましたが、ドイツ民謡の「この山光る」は、チターなどの民族楽器を使ったアレンジになっており、学校の授業でも、いろいろな音楽に触れることができるのだなあ、と感心しました。

 

 音楽の授業と言えば、高校時代の先生のピアノは、人を引き付ける力がすごかったです。

 先生がピアノを弾き始めると、生徒たちのおしゃべりが潮が引くように止んでいって、イントロが終わると同時に一斉に息を吸って、クラスが一丸となって歌い始めるのです。

 大きな声より、魅力的な音楽の方が人を動かすのですね。

 

 Hちゃんは、学校が始まって、本当に楽しいみたいです。

 新型コロナウィルスのせいで、学校の日程も例年とは違っていますが、やっとクラスのみんなと一緒に歌を歌えるようになって良かったなあ、と思いました。


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発表の場

キューズモールの野外ステージ
キューズモールの野外ステージ

 今月も、Zoomでの指導法研究会がありました。

 ※ jet千里支部が大阪なんば支部に統合され、各勉強会は、研究会に名称が変わりました。

 

 今年はJESリンピックも、ピアノ・フェスティバルも中止となったので、何とかして、生徒さんたちに発表の場を提供できないだろうか、という話から、それぞれの発表会の予定について話が及びました。

 

 O先生の教室は、今秋、開催予定だったそうですが、豊中市のホールでは、23項目にわたる遵守事項をクリアしなければならなず、断念したそう。

 一方、K先生は、箕面市のホールの方からは、特別な注意もなく、9月に開催予定だそう。※ 追記(2020年8月 中止となったそうです。

 H先生は、来年の4月の予定だが、観客が一か所に密にならないよう、プロジェクタで、スクリーンに手元を大きく映してみようか、などと考えているそう。

 

 また、N先生は、例年通り、みのおキューズモールの野外ステージで、エレクトーンと電子ピアノによるハロウィン・コンサートをする予定で、後日、出演者を募集するそう。

 イベントが、あれも中止、これも中止で発表の機会を失った生徒さんたちに出演を打診してみよう!と話が盛り上がったので、例年よりも出演者が大幅に増えそうです。※ 追記(2020年10月 キューズモール側から、感染症対策上の課題があり、しばらくステージは使用できないと言われ、中止となったそうです。

 

 私たちの発表会は、来年3月の予定ですが、先行きが不透明すぎて、舵の取り方もわかりません。

 今後、いち早くイベントを実施する先生方から、運営手法を学ばせていただこうと思います。


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まだオンライン勉強会

zoomの画像がなかったのでLINEの画像です
zoomの画像がなかったのでLINEの画像です

 6月5日、久々にステージア勉強会がありました。zoomを使ったオンライン勉強会です。勉強会と言っても、銘々の近況報告と今後の活動方針についてお話ししただけですが。

 

 近況報告を聞いていて思ったのは、地域の状況がだいぶ違うのだなあ、ということです。

 例えば、対面レッスンの再開のタイミング。

 S先生の教室は、生徒さんたちが通う小学校の児童に感染者がいたため、まだオンライン・レッスンだけなのだそう。

 一方、U先生の教室は、近所の学習塾や他のお稽古ごとの教室が再開した5月の第4週から、全員、対面レッスンを再開したそう。

 そして、うちの教室は、6月1日からの再開です。

  

 みなさん、指導法勉強会にも属しているのですが、こちらの方が5人と少人数なので、お一人お一人のお話をじっくり聞けた感じがします。

 

 6月8日から、勉強会で使用している千里中央センターも再開したので、次回の勉強会はオンラインでなくてもできるようになりました。

 しかし、私は、混雑するバスで通うのは、まだ不安です、と引き続き、オンラインの勉強会を希望しました。

 3月から延期されていたjetの講座も再開されるそうですが、開催場所のなんば店までの電車内や駅の混雑を考えると、受講できません。

 

 緊急事態宣言が解除され、いろいろな場面で日常が戻りつつあるようですが、外出のたびに、不安感につきまとわれるのが厄介です。

 憂いなく人と会える日が、一日も早くやって来てほしいものです。


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対面レッスン再開

教室の窓
教室の窓

 6月1日から対面レッスンを再開しました。

 

 教室のドアと窓を開放して、生徒さんも指導者もマスク着用。レッスン後は、手で触れるところを拭き取り清掃しています。

 第2週からは、勉強会で他の先生からうかがったお話も参考にして、レッスンの後は、手だけでなく顔も洗うようにし、拭き取り清掃は、一方通行(一度拭いた面には汚れが付着するから)にするようにしました。

  

 大阪府が出している『感染拡大予防にかかる標準的対策【学習塾・各種教室(スポーツ教室を除く)】』という文章に、「人と人が対面する場所は、アクリル板・透明ビニールカーテンなどで遮蔽する」とあるので、スーパーのレジ状態でのレッスンも考えたのですが、やめました。

 レッスンでは、音の広がりや鋭さ、息づかい、といったものも伝えたいのですが、生徒さんが遮蔽されたところにいては、それらは感じにくいと思ったからです。

 

 ちょっと楽しいこともありました。

 一年生の子がレッスンの終わりに歌っていた歌のメロディを、次のレッスンに来た3年生の子が、エレクトーンに座るなり弾き始めたのです。外で待っていた時に、窓から歌声が聞こえていたのでしょうね。

 エアコンの効きは悪いですが、窓を開くと、人とつながる回路も開けるのだなあ、と思いました。

 

 今のところ、マスクが煩わしいくらいで、コロナ以前と同じようなレッスンができています。

 対新型コロナウイルスの薬やワクチンが一般に普及するまで、無事乗り越えられることを切に願っております。


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ビバ!情報技術社会

手元と足元が同時に見えるコラボ動画の一場面
手元と足元が同時に見えるコラボ動画の一場面

 今月も、指導法勉強会は、zoomでのオンライン勉強会をしました。

 各教室の現状を報告し合い、リモート・レッスン(オンライン・レッスンと動画添削レッスン)を実際にやってみて気づいたことについて話し合いました。

 

 それとは別に、LINEのトークでもいろいろな情報がやり取りされました。 

 You tubeで聴けるライブ・コンサートやおすすめ演奏動画の情報、ウェブ上で公開されている楽典ドリルの情報など、大変参考になりました。

 

 コラボ動画の撮り方も話題になりました。連弾のお手本演奏動画をつくったり、皆さん活用されています。

 私もチャレンジしたのですが、2つの画面の演奏スタートのタイミングを揃えるのに、えらく時間がかかってしまったので、なるべくレクチャー動画は1画面で済まそう、と思いました。

 

 いろいろな情報の中で驚いたのが、井村楽器さんの倒産のニュース。身辺で最初に聞いた新型コロナ関連の倒産が、我が家から一番近いヤマハ音楽教室なんてショックです。

 ちなみに、私が所属しているヤマハミュージックリテイリングなんば店は、緊急事態宣言で長らく休業しておりましたが、22日から営業再開したそうです。

  

 トークのやり取りを見ていて感じるのは、先生方みなさん、この状況下でできることを探して頑張っている、ということです。とても励まされます。

 

 家に居ながらにして、お互いの顔を見て勉強会ができたり、文字や画像、動画のやり取りをできる。そんな情報技術社会を築いてくれた人々に感謝する日々です。


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ビデオ通話

エレクトーンの左側に置いたノートパソコンでビデオ通話しています
エレクトーンの左側に置いたノートパソコンでビデオ通話しています

 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が延長されたので、5月からは、動画のやり取りに加え、LINEのビデオ通話での簡易レッスンを始めました。

 

 初回は、宿題の曲の演奏、聴奏(耳で聴いて、メロディや和音をまねして弾く)、リズム打ちをしました。 

 その結果わかったのは、

①途切れたり雑音が入ったりするので、練習している曲の全体をチェックするのは難しい

②エレクトーンでたくさんの音が鳴っていると、低音がほとんど聞こえない上、足元は暗くてよく見えないので、ベース(足鍵盤)が正しく弾けているかわからない

③タイムラグがあるので一緒に弾いたり歌ったり、「さんはい」といった合図が出せない

ということです。

 

 2回目からは、練習中の曲に関する質問コーナー、聴奏、リズム打ち、と内容を変え、練習している曲に関しては、今まで通り動画を送ってもらいチェックすることにしました。

 

 大阪府は、5月21日に緊急事態宣言が解除されたので、6月からは通常レッスンを再開する予定です。

 通常レッスンが始まったら、生の演奏が聴けるし、一緒に歌ったりもできるので、うれしいです。

 でも、またマスク姿に戻るのかと思うと、お互いの表情がわかりづらいので、少々気が重いです。

 

 ビデオ通話は、音質が悪く、切り取られた画面の中でしかやり取りできませんでしたが、マスクなしの生徒さんの顔を見られたのが良かったなあ、と思います。


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レクチャー動画づくり

手元の動画を撮るノートパソコンの体勢
手元の動画を撮るノートパソコンの体勢

 大阪府では、4月7日に緊急事態宣言が出されたので、以降、レッスンはお休みとしました。

 

 そこで始めたのが、動画のやり取り。生徒さんから宿題の演奏動画を送ってもらい、こちらからは、それに対するアドバイスの文章とレクチャー動画を送っています。

 

 ウェブでいろいろ検索しながら、動画の撮影、編集、You-tubeへのアップ・ロードなどを始めました。

 (うちのパソコン、こんな機能もあったんだ)とうれしくなることもありますが、初めてのことばかりなので、上手くいかないことが多いです。

 動画づくりで試行錯誤の日々ですが、生徒さんたちから送られてくる動画を見ると、みんな頑張って練習しているし、ありがたいことに、ご家族の方も相当協力してくださっていて、毎回、(次の動画づくりも頑張ろう!)とモチベーションが上がります。

 

 ままならない環境の中でも、生徒さんが、演奏する楽しさ、音楽に触れるよろこびを持ち続けられるよう、指導者として自分ができることを見つけていこう、と思います。


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オンライン勉強会-第1弾

LINEは30分、その後、zoomに移動しました
LINEは30分、その後、zoomに移動しました

 先日、初めてのオンライン勉強会をしました。

 指導法勉強会で、参加者は10人。

 LINEのビデオ通話でスタートしましたが、人数が多くなると、音が途切れたり、雑音が入ったり、映像が止まったりで、スムーズに会話できません。

 そこで、途中からzoomに切り替えました。画質・音質が良いとは言えませんが、こちらは、普通に会話できました。

 

 議題は、オンライン・レッスンのデメリットとメリットです。

 今まさに、私もオンライン・レッスンを検討しているところなので、助かりました。

 

 デメリットの筆頭は、タイムラグ。一緒に歌ったり、サポート演奏を入れたりできないし、前奏の後、弾き始めるタイミングで「さんはいっ」と言ってあげることもできない。

 それから、強弱や細かい音の表情が聞こえないこと。

 そして、音の途切れ。一曲通して聴けないので、長い曲を完成させるのは難しいそうです。

 あとは、その場で生徒の楽譜に注意を書き込めないこと。

 

 メリットは 、注目してほしいところを、カメラのズームアップで見せて教えられること。U先生は、カメラのレンズの目の前に紙鍵盤を掲げて、指遣いをじっくり見てもらっているそうです。

 そして、何よりも、生徒の顔が見られること。T先生は、「うれしくなっちゃって、ハイ・テンションすぎて、レッスンの後はクタクタ」だそうです。

 

 他に、このアプリを使ったら、低音がひずんだ、音声が二重になった、持続音が途中で消えた、などの体験談も出ました。

 でも、どのアプリが良いかということは、個々の通信状態にも左右されるので、実際、それぞれの生徒さんと試してみて、ベターを見つけましょう、という結論に至りました。

 

 久々に先生方のお顔を拝見でき、参考になる話もたくさん聞けましたが、1時間半の勉強会終了後は、目と耳がとても疲れました。

 一日も早く、普通の日常が戻ってきてほしいものだ、と思いました。


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ピカルディ終止パワー

指導法勉強会のLineグループ
指導法勉強会のLineグループ

 新型コロナウィルスによる感染症の対策のため、jetの勉強会も3月末日まで休止となりました。そんな中、指導法勉強会では、Lineのやり取りが活発に行われました。

 

 全国の学校が1カ月もの間、休業になるという事態に、うちの教室もどう対応すれば良いのだろう、と不安に思っていましたが、勉強会の皆さんの様々なメッセージに教えられることも多く、とても助かりました。

 

 O先生は、調律師の息子さんのお話として、「ピアノには除菌シートやアルコール消毒はNG。電子ピアノやエレクトーンも同様。クレベリンを置くのも金属部分が錆びるからNG」という情報を伝えてくださいました。

 F先生は、レッスン再開後の対応について、いち早くメッセージをくださいました。マスクの装着やアルコール消毒だけでなく、換気も大切なんですね。

 一方、K先生は、「無関係ですが」と、2歳の娘さんの動画を載せてくださいました。JESリンピック〔エレクトーンとピアノのコンクール〕も中止、グレード試験も中止、といった情報が飛び交う中、そのかわいらしい姿にふわっと気持ちが軽くなりました。

 

 レッスン再開後は、先生方みなさん、「生徒さんたちに元気をもらってます」とおっしゃってます。

 子どもたちって、いるだけで、その場の空気を明るく変えるパワーがありますよね。わたしは、こっそり「ピカルディ終止〔短調の曲が長調の響きで締めくくられる安らかな終止〕パワー」と呼んでおります。

 大人は慎重に対策を施して、子どもは「ピカルディ終止パワー(仮)」で周囲を明るくする。そんな相乗効果でこの難局を乗り越えたいものですね。


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せきこんで弾く?

「劇場からのひびき」の中でも特にアジられているところ
「劇場からのひびき」の中でも特にアジられているところ

 シューマンの『ユーゲント・アルバム』という曲集は、速度標語や発想標語〔どのように演奏すべきか記した言葉〕にドイツ語が使われています。うちにある全音楽譜出版社の楽譜では、それらのドイツ語の標語にかっこ書きで日本語が書き添えてあります。

 

 新型コロナウイルスの感染症対策でレッスンを休みにしていた時のことです。

 『ユーゲント・アルバム』の「劇場からのひびき」という曲の冒頭には「Etwas agitiert(少しせきこんで)」とあるのですが、それを見た夫が「ゲホゲホしながら弾くの?」と訊いてきました。

 夫は、時節柄、「咳き込む」だと思ったようですが、正解は「急き込む」です。

 「せかされるとか、気がせくとかの『急き込む』だよ」と言うと、「あまり使わない言い回しだね」と返されて、それもそうだな、と思いました。

 

 他の楽譜でも「agitato(アジタート)」というイタリア語の発想標語がしばしば使われています。

 近頃では扇動することを「アジる」なんて言いますから、「せきこんで」より「アジられて」と言った方がわかりやすいかもしれませんね。

 

 音楽用語には、他にも、「快活に(con allegrezza)」、「おどけて(scherzando)」、「甚だしく(troppo)」など、ちょっと難しい言い回しが残っています。

 ちなみに、私の子どもの頃は、「少し強く(mezzo forte)」は「やや強く」、「中くらいの速さで(Moderato)」は「中庸の速さで」だったので、少しずつ音楽用語が載っているワークブックなどの文面も改められてはいるようです。

 

 新しい音楽用語を教えるときは、楽譜の中では見慣れていても、一般にはあまり使われない言葉があることに留意して、生徒さんにきちんと意味が伝わる言い回しに直さなければいけないな、と思いました。


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ラテンの名曲がいっぱい

勉強会の友のドラム・スティック
勉強会の友のドラム・スティック

 昨年のヤマハ千里店閉鎖に伴う体制の変換で、パーカッション勉強会は今年度いっぱいで終了ということになりました。他の勉強会は、継続できるそうです。

 

 パーカッション勉強会の開始から今年度まで、リーダーのK先生がラテン・パーカッション用に用意してくださった曲は、

 

「ACERE」

「マイアミ・ビーチ・ルンバ」

「三角定規」

「アゲハ蝶」

「The shadow of your smile」

「コーヒールンバ」

「BAMBOLEO」

「となりのトトロ」(東京ブラススタイル)

「パパはママが好き」

「ルージュの伝言」

「Morning Island」

「WAになっておどろう」

「風になりたい」

「Sing Sing Sing」

「踊り明かそう」

「マンボ・メドレー」(「マンボNo.5」「テキーラ」「エル・マンボ」)

「ブラック・マジック・ウーマン」

「マンボ・マジック」

「デサフィナード」

「Gypsy Flame」

 

と、盛りだくさん。

 また、ドラムの練習用にもいろいろな曲を用意してくださいました。

 

 勉強会で得たことは、打楽器の扱いや、リズムの捉え方、アンサンブルで感じる息づかいなど、たくさんありますが、上記のような名曲、名演奏を知ることができたのが何よりの収穫だったと思います。

 

 名曲、名演奏を知るということは、楽しみでもあり、且つ、とても勉強になることです。

 楽譜と先生から言われたことに従うだけでは、深みのない演奏になってしまいます。

 いろいろな曲のいろいろな演奏を聴いて、心が動かされる体験を積む。そして、「こんなふうに弾きたい」という気持ちが湧いてきたら、その理想に近づけるようテクニックを磨く。そうした過程を得て、やっと、すてきな演奏になるのだと思います。

 

 パーカッション勉強会も、残すところ3月にあと1回あるのみ。そして、勉強会の翌日に開催されるJESフォーラムで今年度の成果を発表して解散となります。

 さびしいですが、来年度からは、勉強会で得たリズム感を鈍らせないよう、自主トレでもしようかと思います。


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1拍の長さと空間の広さ

4分の4拍子のミュゼット
4分の4拍子のミュゼット

4分の2拍子のミュゼット
4分の2拍子のミュゼット

 生徒のTさんが、バッハの「ミュゼット」を聴かせてくれました。アーティキュレーション〔音と音の区切り方やつなげ方〕も強弱も、とても丁寧に演奏できています。ただ、演奏中に、首が1小節に4回上下しているので、2拍子の曲なのに4拍子の8beatに感じられます。

 「2拍子の曲は、1小節に1回down&upするノリで弾けたら良いですね」とアドバイスしたところ、次のレッスンでは、軽快なテンポだけれど慌ただしくない優雅なミュゼットに仕上がっていました。

 同じ曲でも、4拍子の8beatで弾くと、ダンスのステップに注目している感じがする一方、2拍子で弾くと、広いダンスホール全体の光景が目に浮かぶようだな、と思いました。

 

 また、別の日のことです。

 指導法勉強会で、今度のJESフォーラムの最後に歌うアフリカ民謡を初見で歌おう、ということになりました。

 テンポの記載のない一段譜を見ながらみんなで歌い始めたところ、F先生が「こんな速さの曲だよ」と本来のゆったりとしたテンポを教えてくれました。そこで、もう一度歌い始めたところ、目の前の景色がザーッと広がって、広大なサバンナが見える気がしました。

 

 1拍の取り方が短いとズーム・アップ、長いとロング・ショット、というように、音楽で感じられる空間の広さが変わるのだなあ、と感じられる2つの出来事でした。


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ELB-02を検分

入門モデルのエレクトーンELB-02
入門モデルのエレクトーンELB-02

 ステージア勉強会では、3月のJESフォーラム〔jet千里支部の各種勉強会の一年の成果を発表する場〕で、エレクトーン2台でのデュエットを披露することにしました。しかし、搬入の都合で、2台ともELS-02C〔発表会などで使われる上位モデル。以下「カスタム」〕とは行かず、1台はELB-02〔入門モデル。以下「ベーシック」〕になりました。

 

 jetは指導者が個人で運営している教室なので、指導者もふだん触れるのは自宅にある「カスタム」だけです。でも、生徒さんには、その他のモデルの楽器を購入してもらうこともあります。そこで、これ幸いと「ベーシック」に触れ、その機能について調べてみました。

 

 まず、音色。搭載されているスーパーアーティキュレーションボイス〔弾き方によって息づかいまで感じられる、その楽器らしさを追求した音色の総称。以下「Sボイス」〕の種類が少ないです。なので、「カスタム」では「Sボイス」で表情豊かに弾けていたのに、「ベーシック」では代わりの音色で発音されるため、のっぺりした演奏に感じられる、ということもあるかもしれません。

 それから、鍵盤への触れ方によって強弱が変わるタッチトーン。以前の入門モデルに比べると、良い印象です。でも、「カスタム」とは、精度が違うので、繊細な表現は難しそうです。また、足鍵盤は、タッチトーンが効かないので、ティンパニ・ロールのクレシェンドなどができなくて、盛り上げるところが少し寂しくなりそうです。

 次に、足鍵盤のサイズ。奥行きが短いので、つま先とかかとを交互に使ったウォーキングベースは、やりにくそうです。

 あと、リズムを組んだり、音色を編集したりはできません。
   

 今回の検分では、以上のようなことがわかりました。

 

 確かに、「カスタム」と比べれば、「ベーシック」には劣るところもありますが、音楽性の感じられる演奏になるかどうかは、楽器ではなく、演奏者次第だと思います。

 たとえばギターの音色だったら、ギタリストが楽器をどんなふうに弾いているのかをはっきりと思い浮かべて演奏する。また、自分の弾いている音をしっかり聴き、音に合わせてタッチを微調整する。

 「ベーシック」を購入した生徒さんがいたら、そんなことに気を付けながら、自宅でも表情豊かな演奏を楽しんでもらいたいです。


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視覚と聴覚

WJSOのメロディ(ピンク)、内声(緑)、低音(紫)のパート
WJSOのメロディ(ピンク)、内声(緑)、低音(紫)のパート

 ウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団(WJSO)のニューイヤーコンサートに行ってきました。

 ゴムまりのような風貌のヨハネス・ヴィルトナーさんが時に飛び跳ねながら指揮をし、楽団員の皆さんもいかにも上機嫌といった面持ちでお馴染みのウィンナ・ワルツやポルカを演奏するので、会場も陽気な気分にあふれ、とても楽しいコンサートでした。

 

 次の日にピアノを弾いていたら、うれしいことが。自分で弾いているメロディと内声と低音が、しっかり分かれて、立体的に聞こえるのです。

 メロディは第一バイオリンとフルート、内声は、第二バイオリンとヴィオラとホルン、低音はチェロとコントラバス、といった具合に、前日見たオーケストラの人たちの演奏している姿とともにピアノの音が聞こえてくるのです。

 ふだんは、ついついメロディにばかり意識が行ってしまうのですが、低音の支えの上に、内声の響きが広がって、そこをメロディが流れている感じで、どのパートの音も丁寧に弾けました。

 視覚に引っ張られるように、聴覚も意識を向ける先を分岐できるのだなあ、と面白く思いました。 

 

 また、p〔弱く〕からf〔強く〕に変わるところでは、ソロのオーボエと弦楽器群(第一バイオリンはお休み)だけの静かな演奏から、オーケストラ全体が一斉に動き出す躍動感が思い出され、いつもより気持ちよく場面転換できました。

 

 本物のオーケストラをイメージしながら弾くと、ピアノの演奏の腕も上がりそうですね。


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