ソルフェージュの第一歩

「うんタンタンうん」のリズムうち
「うんタンタンうん」のリズムうち

 年長さんの I ちゃんが、ただ今取り組んでいる曲は、「ペンギンダンサー」。面白い構成の曲で、1番と2番の間の間奏のところで、4種類のリズムうちが入ります。

 リズムうちとは、四分音符は「タン」、四分休符は「うん」と言いながら、両手を打ち合わせたり、離したりすること。アップテンポな曲(♩=185)なので、これが意外と難しいのです。

 1つ目、「タンタンタンうん」。これは楽勝。

 2つ目、「ターアンタンうん」。ここで難易度アップ。二分音符のところでシンバルを打ち鳴らすように「ターアン」としたらすぐに、次の四分音符を「タン」と打つのがポイント。

 3つ目、「タンうんタンうん」。せわしないけど、頑張れます。

 4つ目、「うんタンタンうん」。これは難問!休符から始まるんですもの。

 

 他の教材を進める合間に、I ちゃんが、四分休符を指さしては「やすみ!」と言って、テキストのページを最初の方からめくり始めました。

 そして、「ペンギンダンサー」のページに来た時、「あっ!うんタンタンうん!」

 I ちゃんの頭の中で、楽譜の記号と「うんタンタンうん」のリズムが結びついたようです。

 まるで、ヘレン・ケラーが「ウォー、ター」とつぶやいた瞬間みたいですよね。ヘレンの頭の中で指文字の「WATER」と実体としての水が結びついた名場面です。

 

 楽譜を見て、そこに描かれている音楽を再現することを「ソルフェージュ」と言います。

 リズムうちには手こずりましたが、「うんタンタンうん」は、I ちゃんの記念すべきソルフェージュの第一歩になったのだなあ、とうれしく思いました。


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