視覚と聴覚

WJSOのメロディ(ピンク)、内声(緑)、低音(紫)のパート
WJSOのメロディ(ピンク)、内声(緑)、低音(紫)のパート

 ウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団(WJSO)のニューイヤーコンサートに行ってきました。

 ゴムまりのような風貌のヨハネス・ヴィルトナーさんが時に飛び跳ねながら指揮をし、楽団員の皆さんもいかにも上機嫌といった面持ちでお馴染みのウィンナ・ワルツやポルカを演奏するので、会場も陽気な気分にあふれ、とても楽しいコンサートでした。

 

 次の日にピアノを弾いていたら、うれしいことが。自分で弾いているメロディと内声と低音が、しっかり分かれて、立体的に聞こえるのです。

 メロディは第一バイオリンとフルート、内声は、第二バイオリンとヴィオラとホルン、低音はチェロとコントラバス、といった具合に、前日見たオーケストラの人たちの演奏している姿とともにピアノの音が聞こえてくるのです。

 ふだんは、ついついメロディにばかり意識が行ってしまうのですが、低音の支えの上に、内声の響きが広がって、そこをメロディが流れている感じで、どのパートの音も丁寧に弾けました。

 視覚に引っ張られるように、聴覚も意識を向ける先を分岐できるのだなあ、と面白く思いました。 

 

 また、p〔弱く〕からf〔強く〕に変わるところでは、ソロのオーボエと弦楽器群(第一バイオリンはお休み)だけの静かな演奏から、オーケストラ全体が一斉に動き出す躍動感が思い出され、いつもより気持ちよく場面転換できました。

 

 本物のオーケストラをイメージしながら弾くと、ピアノの演奏の腕も上がりそうですね。


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