裏の手16分音符

弾いた音とディレイで追いかけて鳴る音
弾いた音とディレイで追いかけて鳴る音

 エレクトーンには、「ディレイ」という機能があります。たとえば、「ヤッホー」と弾いたら、だんだん遠ざかりながら「ヤッホー、ヤッホーヤッホー」と返ってくる、やまびこのような機能です。

 

 今回のステージア勉強会のお題は、このディレイ機能。

 N先生の大人の生徒さんがジグソーの「スカイ・ハイ」に挑んでいるそうですが、イントロのブラスの「ウーワー、パカパカパンッ」を左手の和音で弾くところで難儀している、とのこと。

 

 テンポが速い上に、右手が16分音符で動いているので、左手は簡単にしたい、とN先生。

 そこで、弾くのは4分音符の「パンッパンッ」、鳴るのは16分音符の「パカパカパンッ」にするべく、ディレイ機能を使ってみました。しかし、ディレイの音はだんだん遠ざかってしまうので、ブラスのパリッとした感じが出ません。8分音符で「パパパンッ」と弾くと、ハリのある音で「パカパカパンッ」と鳴るのですが、その生徒さんには、8分音符の和音も難しいそう。

 ならば、と、F先生のアイデアで、単音を弾くだけで重音を鳴らせる「ノートシフト」機能も追加することに。

 「ディレイ」と「ノートシフト」で、弾くのは8分音符の単音の「パパパンッ」、鳴るのは16分音符の重音の「パカパカパンッ」に。さあ、これにて決着です。

 

 大人の生徒さんは、弾きたい曲の「ここでこの音がほしい!」というイメージがしっかりしていて、そんな気持ちが表れている演奏はとても魅力的です。

 ただ、お仕事、子育て、介護などで練習する時間がなかなか取れません。そんな時に、ほしい音を無理なく再現できるよう、エレクトーンの機能をあれこれ使えるようにしておこう、と思いました。


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