タント鍛錬

両足ベースの譜例(Hはかかと、Tはつまさき)
両足ベースの譜例(Hはかかと、Tはつまさき)

 久しぶりにエレクトーンのベースを両足で弾いていたら、腰が痛くなってしまいました。エレクトーンを弾くときは椅子に浅く腰掛けるので、両足を浮かせて上体の姿勢を保つ「両足ベース」は腹筋が必要、と言われておりますが、背筋も必要なんだな、と実感しました。

 鍵盤楽器で使うのは指先だけのようですが、重音を弾くときは手のひら、オクターブのトレモロは前腕の筋肉を使いますし、幅広い音域を駆け上がるようなフレーズでは、腹筋と背筋、それに上体を支える足の力も必要です。

 

 以前、勉強会の雑談で、球技をやっている子には器用に演奏できる子が多い、という話題がありました。日常的に球技などで体を動かしていると、筋肉も付き、思った通りに体をコントロールする能力が鍛えられているからかもしれません。

 

 しかし、思った通りに体をコントロールするというのは難しいもので、「わたしの腕なのに!わたしの手なのに!!」と歯がゆく思いつつ、苦手なところを反復練習する日々。

 演奏に一番必要なのは、筋肉を付けて、思った通りに体をコントロールする能力を獲得するまでの忍耐力なのかもしれませんね。

 

※ タイトルのタントtantoは、「たくさん」という音楽用語です。


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